「再応募で採用されるためにはどうすればいい?」
「そもそも一度落ちた企業に再応募をしてもいいの?」
[/char]わたしは5年ほど採用担当をしていたことがあり、再応募してくる方の面接を何度かしたこともあります。
残念ながら不採用にすることが多かったのですが、中には採用基準を満たして採用した方もいらっしゃいます。
そのときに感じたのは「こんな人が再応募でも採用を勝ち取る人なんだろうな」です。
この記事では、そのときに感じた「採用を勝ち取る人」の特徴や再応募の疑問にも答えていくつもりです。
もしあなたが「絶対にこの会社に入社したい!」と考えているなら、この記事は参考になると思います。
そもそも一度落ちた企業に再応募してもいいの?
一度落ちた企業に再応募しても問題ありません。
企業側も再応募には前向きで、採用基準を満たしていれば採用することがあります。他社の採用担当者にも話を聞いたことがありますが、わりあい再応募で採用したことがあるそうです。
ですが、一度落ちた会社に再応募するときに気をつけてほしいことがあります。
それは「再応募が可能か」どうかです。企業の中には、「再応募をするなら2年以上空いていることが条件」としているところもあります。
なので、再応募をするときは「再応募が可能かどうか」を確認してから応募するようにしましょう。
では、本題に入っていきます。
元採用担当が感じた「落ちた企業に再応募して採用される人」の特徴
一度落ちた企業でも再応募して採用される人はいます。そんな採用される人の特徴を紹介します。
必要な経験やスキルを身につけてくる
不採用になる一番の要因は、経験やスキルが採用基準に達していないこと。
この部分をクリアして再応募してきた人は採用される可能性が非常に高くなります。
採用側とすれば、経験やスキルがある人を不採用にする理由はありません。とくに悪い部分が見当たらなければ採用するのは当たり前といえます。
業務に必要な資格を取得してくる
経験やスキルがなくても、業務に必要な資格を取得することで採用基準を満たすことがあります。
職種によってスキルや経験を他社で積むことが難しいことがあります。そういったときは資格を取得して、経験やスキルをカバーすることで採用してもらうことがあります。
自己アピールを見直してくる
残念なことに自己アピール不足で不採用になる人は多いです。
能力や経験が十分でも、それをうまくアピールできないと他の応募者との差別化ができない
しかし、前回の失敗を教訓にして自己アピールを見直すことで採用を勝ち取っと人が実際にいるそうです。(これは取引先の事例です)
なんでもその人は、不採用からわずか1ヶ月で採用されたようです。
もともと採用した人が早期退職したそうで、それで再度募集をかけたらその人が再応募してきたらしいです。
稀でありますが、このようなケースもあります。
仕事に対する気持ちが変わっていた
これはわたしが採用担当のときにあった話です。
最初に応募してきたA氏は「待遇が良ければどこでもいい」という自分本位な態度と理由だったので不採用にしました。(印象が強かったので覚えてました)
その3年後にA氏は再応募。
正直、「またきたか」と思いましたが、話を聞いてみるとあらビックリ。自分のスキルや経験を踏まえた上でどういった貢献ができるかを具体的に説明できていましたし、弊社でどういったキャリアプランを希望しているかも明確でした。
どこで頭のネジを落としてきたか知りませんが、経験やスキル、資格なども問題なかったため今度は採用しました。
あとから聞いた話ですが、前の職場でだいぶ教育されたようで、自分の甘さにも気付いたようです。
結局、企業は積極性がある人を採用するんです。
再応募して不採用になる人の特徴
参考になるかわかりませんが、再応募して不採用になる人の特徴も紹介していきます。これを見てなにか気づくことがあるかもしれません。
再応募して不採用になる人の特徴は…
- 前回の応募から期間が空いていない
- 前回受けていない体(てい)でくる
- 前回と志望動機や転職理由が違う
では、一つずつ解説していきます。
前回の応募から期間が空いていないと不採用になる
一般的な話をすると、「再募集は1年~2年以上経過してから」となっています。これは業界内の常識として認識されていることです。
ですが、これはあくまで一般的なことで企業によって違ってきます。
では具体的になぜ期間が空いていないと採用されないのか?
ここからはわたし個人の意見を交えて話していきます。
(おそらく他の採用担当も同じことを考えています)
わたしは、前回の応募から期間が空いていないと不採用にします。
なぜなら前回不採用にした原因を数ヶ月という短期間で改善できるはずがないから。
能力的な問題で不採用にしているなら余計ですよね。なので、能力的な問題で不採用になっているなら「最低でも2年は他で経験やスキルを磨いて再応募してください」ということになります。
さらに、能力以外の問題(マナーや動機、理由)で不採用になった場合も不採用にします。
なぜなら「なんで前回のときにはできなかったんだ」という話になるからです。
能力以外で不採用になる原因は色々ありますが、すぐに改善できることなら面接前に直しておくべきですよね。
こういった理由から、前回の応募から期間が空いていないと採用される可能性は低くなります。
前回応募していない体(てい)でくると不採用にする
面接官は意外と応募者の顔を覚えています。
応募者からすれば「何人も面接してるんだから覚えてないだろう」と思うかもしれませんが…覚えています…怖いでしょ?
入れ替わりが激しい会社であれば覚えていないかもしれませんが、ほとんどの採用担当は覚えています。
こちらがそんな状況だと知らずに前回応募していない体(てい)でくれば、それは不採用です。
小さなことを隠すような人間は信用できませんので。
前回の志望動機と転職理由が違うと不採用にする
前回の志望動機と転職理由が違うのは論外です。
転職には「動機」と「理由」は重要です。時として経験やスキルよりも重要なときがあるので、採用されたいがために動機や理由を変えるのは止めましょう。
[char no=”12″ char=”悩む男性”]でも志望動機や転職理由なんて覚えてないでしょ?
[/char]と思いますよね。
このことについてはこの記事内になる「不採用になった履歴書はどのくらいの期間会社に残るの?」まで読み進めていただければわかります。
では、次からは再応募に関しての疑問について話していきます。
再応募するときはどのくらい期間を空ければいい?
明確な期間はありませんが、最低でも1年は空けておきたいです。
なぜなら、「再応募するなら不採用から1年」という謎の”暗黙の了解”が社会にはあるからです。
おそらく、不採用になった要因を改善できる期間が概ね1年くらいかかるだろうということだと思います。なので、特別な理由や状況でない限り、再応募するときは1年以上期間を空けて再応募するようにしましょう。
再応募するときは、事前に伝えるべき?
1年以上期間が空いていれば伝える必要はないと思います。聞かれたら答える程度で大丈夫です。
ですが、短期間での再応募の場合は事前に伝えておく必要があります。
前文でも話しましたが、会社によって「再応募する条件」を設けていることがあるからです。その条件を確認せず再応募してしまうと、会社に迷惑をかけてしまい、かえってイメージを悪くしてしまいます。
なので、短期間の再応募のときは、確認のためにも必ず事前に連絡を入れておきましょう。
不採用になった履歴書はどのくらいの期間会社に残るの?(残っているの?)
不採用になった履歴書については、会社によって扱いが違います。
たとえば…
- 応募者へ返却する
- 会社ですぐに処分する
- 3ヶ月~6ヶ月程度保管する
一番多いのが「すぐに処分する」です。これは個人情報に関係しているからです。
ですが、会社によっては3ヶ月~6ヶ月程度保管することもあります。
その理由は…
- 逆恨みで嫌がらせを受けたときの資料として
- 再応募してきたときの参考として使用するため
- 採用した人に不具合があり、繰り上げ採用するため
稀ではありますが、不採用を逆恨みして嫌がらせをする人がいます。そのときのために履歴書を一定期間保管する会社もあります。
あと、再応募をしてきた人のために、事前に「どういった人物だったか」を確認するために保管する会社もあるみたいです。
これはわたしが実際に経験したことですが、一度不採用とされても、採用した人に不具合があった場合、不採用を取り消して採用するときがあります。そういったときのために履歴書を残しておく会社も稀にあります。
再応募は会社にバレるの?
履歴書が会社に残っていればバレますし、面接官が覚えていればバレます。
面接官は、一度顔を合わせていれば応募者の顔を意外と覚えています。はっきりと覚えていなくても「ん?なんか見たことあるぞ」となるので、「一度どっかでお会いしませんでしたか?」と聞かれてしまいます。
再応募すること自体悪いことではないので、とくにバレてもいいと思いますが、「まっさらな状態で挑みたい」という気持ちがあるなら、ちょっと諦めたほうがいいかもしれません。
再応募するときに志望動機や転職理由は変えていい?
動機や理由を変えるのは良くありません。たとえ100%会社にバレないとしてもです。
なぜなら、動機や理由が曖昧だと採用されないからです。
このことについては書類選考は通過しても面接で落ちる原因で話していますので確認しておいてください。
同じ会社でも違う部署ならすぐ受けていい?
求められる能力が違うので受けることにはまったく問題ありません。
しかし、面接官が同じであったり、二次面接で同じ幹部と面接になった場合は不採用になるかもしれません。
なぜなら、転職理由や志望動機に一貫性がないからです。
同じ会社でも違う部署を受けるなら、理由や動機をしっかりと対策しておく必要がありますね。
まとめ
一度落ちた企業に再応募するときは…
- 必要な経験やスキルを身につけておく
- 必要な資格を取得しておく
- 自己PRを見直しておく
- 仕事に対する考え方を改める
前回不採用になった原因をわかっていないと対策できませんが、日頃から自分と向き合って仕事をしていればわかるはずです。
厳しい言い方かもしれませんが、不採用になった原因がわからないとなれば再応募しても不採用になることは目に見えています。
もし、不採用になった原因を自分で探れないなら第三者(転職エージェントなど)に聞いてみるのもアリかなと。