あなたは塩の魅力に気づいていますか?
塩は食材本来の旨みを引き出してくれる最強のバイプレイヤーです。
「――興味はあるけど、どれを選んでいいかわからない…」
…その言葉待っていました。
これまでわたしは16種類の塩を購入し、今では6種類の塩を使い分けているこだわり屋さんです。さらに友人からは[福岡のもこみち]と呼ばれているほど高い位置から塩をふりかけます。
そんなわたしが今回紹介するのが、実際に使って「良い!」と思った「国産で旨みが爆発するお塩さん」です。
粒は小さいが影響は大きい塩。見た目は地味だが入れ物は派手な塩。
そんな魅力溢れるお塩を紹介していきます。
知って損しない「塩の種類」
塩を壮大に分けると「精製塩」と「天然塩」の2種類になります。
精製塩よりも、天然塩(自然塩)のほうがトゲがなく、旨味やコクを感じられます。これはミネラルが豊富だからです。
ではもう少し詳しく話していきます。
みんな大好き「海水塩」
日本で生産されている塩のほとんどが、この海水塩です。日本は海に囲まれているので必然的に海水塩になります。
海水塩はミネラルが豊富なのでまろやかでやさしい口当りなので、食材のうまみを引き出すことに優れています。
塩の結晶「岩塩」
「岩塩って岩についてる塩を取ってるの?」
っと思いますよね。わたしもオトナになるまでそう思っていました。でも少し違います。
大昔に海だった場所が地殻変動をおこし、なんらかのタイミングで海水が閉じ込められ、なんらかの力が働いて結晶化したのが岩塩になるわけです。なんらかな~
岩塩は海塩と比べるとミネラルが少ないので、すこしトゲがあります。別の言い方に変えるとシャープとキレのある塩と言えるでしょう。
意外と万能「湖塩」
湖塩は主に海外から輸入されています。イスラエルの死海やボリビアのウユニ湖を使用して製造されているのが有名。
湖塩はもともとが海水なので、海水塩と似ています。やさしい苦味と甘みが特徴で、オールマイティーに使えるので重宝されている塩になります。
日本伝統「藻塩」
藻塩(もしお)は日本の伝統的な塩です。
海水に海藻(ホンダワラ)のエキスを加えて風味をつけているのが特徴で、すこし黒っぽく、赤みがかかったような色をしています。
スーパーでも普通に売ってるので、見たら「あー、これね」となるはずです。
オシャレなヤツが使うやつ「フレーバーソルト」
直訳すると「香る塩」
なんともシャレオツな塩でしょう。
みなさんご存知「ガーリックソルト」「クレイジーソルト」「ハーブソルト」などがフレーバーソルトになります。
岩塩とハーブを混合していることが特徴。コレ一つで味が決めることもできる優れもの。
なんにでも使える塩ではありませんが、洋食には欠かせない塩という感じです。
実際にリピートした「極旨のおすすめ塩」15選!
では、ここからわたしがオススメするお塩をザッと紹介していきます。
お高いお塩もありますが、どれも使いやすく、飴玉のように舐めても美味しい国産のお塩ばかり。
塩の種類ごとに紹介していきますので、目的別に選んでもらえると幸いです。
ミネラルの旨味「国産の海塩」
#1
ミネラル豊富で濃い味!でも塩分は普通の塩よりも25%減
沖縄の海水を特殊な製法で作っているのでマグネシウムやミネラルが豊富。一般的な塩よりも辛みは少なくヘルシーな塩です。
塩分は普通の半分なのに味はしっかりつけてくれるので塩分を気にしていてる方にはピッタリ。海の潮を感じられる塩なので洋食よりも和食に合う塩になっています。
ご飯を焚くときにこの塩を少量入れることで、いつもよりふっくらした甘みがあるご飯を焚くことも可能。
- 沖縄
- 日本
- 海塩
#2
2009年に『世界が認める輸出有望加工食品40選』に選ばれた逸品
「食材の引き出し」を増やしてくれるのがこの粟国の塩。普段使いにちょっとした贅沢を。
生の野菜にかけて良し。たんぱくな魚にかけて良し。ムカつく旦那にかけても良し。使い方を選ばない万能な塩です。
粒は大きめですがすぐに溶けるので使いやすく、すこし塩気が高いので少量でも味が決まります。
塩に魅了された学者が塩の本来あるべき姿を追求し、ようやく誕生したのがこの粟国の塩です。
- 沖縄
- 日本
- 海塩
#3
足りない旨味はわじまの海塩が解決します
500gで2500円。高いです。ですが、高いだけの代物ではありません。
魚介類や海藻の宝庫である能登輪島沖50kmの海水を100%を使用。まるで天然の出汁が混じった海水をそのまま結晶化しかのような味わい。
飴玉のように塩だけを舐めても満足できるほどの旨味がこのわじまの海塩にはあります。
さらに、発酵を促す効果も期待できるので、浅漬けにも最適。
キレのある深み「岩塩」
国産の岩塩は使ったことがないので、岩塩のみ海外産を紹介します。
勉強し直します。
#4
塩辛いだけの岩塩とはさようなら。安い肉を化けさせるピンクソルト
一般的な岩塩と違い、ピンクソルトはまろやかでほんのり甘味がある塩になります。ピンクに染まるのは、鉄分やミネラルが豊富に含まれている証拠であり、角のとれた味わいになるのが特徴的です。
岩塩は大粒でミルを使用しないと使いづらいことがありますが、これは粉末タイプなので使いやすさが違います。
- パキスタン
- かがみ食品
- 紅色岩塩(粉末タイプ)
#5
いつからここは三ツ星レストランになったの?
料理ベタな嫁が作ったとは考えられないほどの仕上がりの良さと、高級感を得られる奇跡の一振り。それがロイヤルトリュフソルトです。
塩ラーメンに、卵掛けご飯に。ステーキ等に。意外な料理に使える便利さがまた特別感を出してくれます。
香りの王様を塩にトッピングしたことで、トリュフの香りで鼻を豊かにし、塩の力で旨味を引き立てます。
退屈な食生活にすこしの幸福感を与えてくれるでしょう。
- イタリア
- ジーエー
- フレーバーソルト
#6
不純物を含まない天然岩塩を厳選したピンクソルト
オーガニックブランドとして有名なシェフズチョイスのピンクソルト。厳しい衛生規格をクリアした施設で、徹底した品質管理のもと製造されているBRC認証の岩塩です。
通常の岩塩よりもやわらかいので口溶けがよく、食材に馴染むのが早いのが特徴的です。さらに、塩気が少なく、旨味と甘みが強いので、塩のみで仕上げたい料理にはピッタリ。
- オーストラリア
- シェフズチョイスジャパン
- ヒマラヤ岩塩(粗め)
食材が喜ぶ「国産の藻塩」
#7
日本における塩作りの原点ともいえる味を再現
藻塩にはなんといってもおにぎりです。藻塩がおにぎりに合わせているのか、おにぎりが藻塩に合わせていっているのか定かではありませんが、とにかくおにぎりに合います。
特にこの海人の藻塩は、まろやかな味わいで具材ともケンカをせず、味の引き立て役にはもってこいの塩になっています。
さらに、エゴマ油とあわせることサラダに使うことができ、野菜本来の味を楽しむこともできるんです。
- 日本
- 蒲刈物産
- 藻塩
#8
職人のこだわりから生まれた淡路島を代表する藻塩
淡いベージュの色をした藻塩は、海藻の旨味を凝縮したトゲのない優しい口当りが特徴です。
和食を中心とした料理に合う塩ですが、ゆで卵にかけて食べるその美味しさに感動すると思います。
藻塩で甘みを求めるならこれをおすすめします。
- 日本
- 多田フィロソフィ
- 藻塩
香りを食す「国産フレーバーソルト」
#9
柚子の香りがクセになる!味変の主役となるのがこの柚子塩
正直、主役になれる塩ではありませんが、味変としてのポテンシャルは高いです。
特に鶏肉との相性が良く、鶏肉の素焼きに柚子塩を一振りすれば酒のつまみには最適です。
「柚子の味」というより「柚子の香り」がするフレーバーソルトなのでそこは注意してください。
- 日本
- 日本精塩
- 調理塩
#10
漆黒の影に隠れたまろやかなで上品な焼き塩!
竹の旨味成分が塩に染み込み、辛みを抑えた上品でやさしい焼き塩です。
塩の中でも生ものの食材を得意とし、刺し身(特にマダコ刺や白身魚)やレアなお肉、生野菜などに最適。
海外の日本料理店などからも注文がある人気の塩をご自宅でおためしあれ。
- 石川県
- 新海塩産業
- 調理塩
#11
脂身が多いお肉が一振りで上品なお肉に大変身!
脂身の多いお肉にわさびをかけると、さっぱりとした口当りになることはご存知ですよね。それと似た効果もあります。
塩分は控えめなので、多少多く使用しても塩っぱくはなりません。
これも味変の一つとして持っておくと晩酌のときに活躍する塩です。
- 日本
- 田丸屋本店
- 調理塩
#12
意外と知られていないレモンを使ったレモン塩
ありそうでなかったレモンパウダー入りの調理塩。お肉をメインとして使用し、さっぱり食べたいときに使う脇役的なレモン塩です。
頻繁に使うことがないかもしれませんが「あ!レモン塩かけたら絶対美味しい!」というときが必ずきます。
ちなみに、レモン塩のほかにも「トマト塩」「天ぷら塩」「ベジタブル塩」もあってラインナップが豊富です。
- 日本
- 彩塩工房
- 調理塩
出汁の旨味で食材いらず「国産のだし塩」
#13
真鯛の塩釜を連想させる!だしの旨味が凝縮された真鯛のだし塩
真鯛のだしが効いているので、お湯に溶かすだけでも料亭のような味になります。
白身魚の味付けや鍋の隠し味、ラーメンやチャーハンなんかも使え、意外と色々な料理に加えられるのが特徴です。
しかし、肉料理には合わせづらい塩ではあります。
- 日本
- スター鹿児島
- だし塩
#14
もはや食材いらず!もう普通の塩には戻れない!
一見さんお断りの超有名な『串焼き ろく助』がつくったオリジナル塩。
一般のだし塩には魚を使っていますが、このろく助の塩はしいたけ、昆布、ホタテを使っています。そのためダシの濃さがまったく違い、どんな食材にも旨みをプラスしてくれる逸品です。
おすすめはごま油と塩を混ぜて作ったおにぎり。「それってキンパじゃない?」と思うかもしれませんが違います。キンパを超えたおにぎりです。
- 日本
- ろく助
- だし塩
#15
上級者向けのお塩。あなたはこの塩を使いこなせるか?
「繊細な味の違いにこだわる方にお勧め致します」販売元がここまで言うのは異例です。この塩は「塩気を加える」ことではなく、「素材との相乗効果で旨みを引き出す」ことが目的です。
そのため、塩気は控えめで、素材そのものの味を邪魔しません。
特に刺し身に一振りすると、このだし塩の本領は発揮されます。「スーパーの刺し身は水っぽくて食えたもんじゃない」そう思う方こそ使ってほしいだし塩です。
- 日本
- 大盛鮮魚カツオ
- だし塩
「塩と食材の相性」抜群に合うのはどれ?
魚介と相性がいい塩はどれ?
魚介にはまろやかでやさしい塩がいいと言われています。その理由は、魚介から出てくる出汁を邪魔しないためです。
一般的には海水塩や藻塩が良いと言われています。
個人的におすすめするのはわじまの海塩の海水塩か、海人の藻塩の藻塩です。
わじまの海塩は大粒で出汁のような旨味が広がるのが特徴的。のと珠洲塩はサラサラとした超小粒でやさしい塩加減を演出してくれます。
お肉と相性がいい塩はどれ?
結論から言うと「岩塩」です。
海塩に含まれる「にがり」は、実は肉のタンパク質を凝固させる性質を持っているんです。そのため、海塩を使うことで肉は固くなってしまい、ジューシーな肉に仕上がりにくくなってしまうんです。
こういった理由から、お肉には岩塩が良いとされているんですね。
個人的におすすめするのはシェフズチョイス ヒマラヤ岩塩のピンクソルト。
シェフズチョイスのピンクソルトは、一般の岩塩よりも塩気が少なく、さらに溶けやすい性質を持つ塩です。そのため、肉への馴染みが良くなり、肉にしっかりと味をつけることができるからです。
【まとめ】目的に合わせて塩を選ぶ
塩には性質があり向き不向きがあります。
なんにでも使える塩でも美味しいですが、ひとつ上のランクを目指したいなら、目的に合わせた塩を選ぶようにしましょう。
塩を素材や料理ごとに変えることでまったく違う味になりますし、同じ料理でも塩を変えることで劇的に変わることがあります。
いつもの食事に飽きがきているなら、まずは塩を変えてみましょう。