アパレル業界の職種と仕事内容をサクッと知りたい

そんな希望にお答えします。

アパレルには色々な職種がありますが、その中でも比較的目指しやすい11の職種を仕事内容と一緒に紹介していきます。

あまり聞いた事がない職種もあると思いますが、それだけあなたの選ぶ道が多数あるという事なので、自分がイメージしやすい職種だったり、ピンときた職種にはチャレンジしていってください。

【11種類】アパレル業界の職種一覧

アパレルの職種をイメージした画像

では、さきに11種類のアパレル業界の職種を見ていきましょう。

  1. 販売員
  2. バイヤー
  3. デザイナー
  4. VMD
  5. アパレルプレス
  6. MD(マーチャンダイザー)
  7. ソーイングスタッフ
  8. テキスタイルデザイナー
  9. DB(ディストリビューター)
  10. SV(スーパーバイザー)
  11. EC(eコマース)

まだ聞いたこともないような職種がありますが、アパレル業界では一般的に知られている職種がこの11種類です。

資格や経験が必要な職種もありますが、どれも熱意とやる気さえあればできる仕事だと思います。(ちなみにわたしは元SVです)

では、これから職種別に仕事内容と、その職種になるにはどうすればいいのかを簡単に説明していきます。

アパレル販売員の役割

販売員の主な役割は「商品の販売」です。お客様に気持ちよく買い物を楽しんで頂けるような接客や困ったお客様に対してアドバイスするのも販売員の役割になっています。
他にも売り場の管理や整理といった事も任されています。

販売員の「仕事内容」

  • 接客
  • 掃除
  • レイアウト変更
  • トルソー変更
  • レジ
  • 商品整理

基本的に接客をメインとしていますが、空いた時間に売り場のレイアウト変更や商品整理、バックヤードの在庫管理なども仕事に含まれています。

販売員になるには?

販売員は一般の求人サイトでの募集が多く、特に資格や経験を求めていない会社が多いのでハードルは低くなっています。

しかし、資格を持っていると採用されやすくなるので、時間に余裕があればアパレルで使える資格を習得してもいいですね。

バイヤーの役割

バイヤーの主な役割は、商品の買い付けです。バイヤーの買い付け次第で店舗、会社の売上が左右されるので重要なポジションとされています。

バイヤーの「仕事内容」

  • 仕入れ
  • 市場調査
  • 消費者ニーズのリサーチ

国内の卸業者に足を運んだり、海外で仕入れをしたりするのが一般的です。
バイヤーは、自分の感覚で仕入れをするのではなく、消費者の需要や流行などをいち早くキャッチし、店舗イメージを壊さないようにする必要があり、リサーチなども仕事の一つとされています。

バイヤーになるには?

一般的に『販売員→バイヤー』といった流れでバイヤーになりますが、最低でも販売員を2~3年経験し、売れる商品や消費者のニーズといったリサーチ力を身に着ける必要があります。

デザイナーの役割

デザイナーの役割を一口で言うと「洋服をデザインする」事です。しかし、デザインする過程においていくつもの制限があります。原価、流行、独自性、生産性、すべてにおいて意識しながら価値ある商品を作る必要があります。

デザイナーの「仕事内容」

  • 流行やニーズのリサーチ
  • 商品の企画
  • デザイン
  • 値段設定

デザインを絵としてアウトプットしたと、それを形にしていきます。デザイナーはパタンナーとともに作業することが多く、そのデザインをもとにパターンメイキングや仮縫いといった事もします。
サンプルを作り、そこから上層部との話合いを重ね始めて商品となります。

デザイナーになるには?

デザイナーになるには

  • 専門学校
  • 販売員から勉強
  • デザイナーに弟子入り
  • 初めから独立

大体この4ルートからになります。一般的なルートは専門学校ですが、時間やお金に問題がある場合は好きなデザイナーに弟子入りするのがおすすめです。

VMDの役割

VMD(ビジュアルマーチャンダイザー)はショップのイメージを視覚効果で表現することが役割であり、いいわば売り場作りのプロです。店舗や商品をより美しく、より魅力的に表現する役割もあり、人間の心理を使った売り場作りができます。
昔から海外のアパレル業界ではかなり重要視されている職種ですが、国内に至っては最近になって重要視されはじめ、人材が足りてないのが現状です。

VMDの「仕事内容」

  • 店舗のイメージ作り
  • 店内の装飾
  • スタッフ育成

店舗を作るにあたってのイメージプランや什器の選択や配置、レイアウトなど店舗のデザインを主に手掛けていきます。中にはスタッフの教育にまで携わるVMDもいるので、VMDによって仕事の幅は変わっていきます。

VMDになるには?

『販売員→店長→VMD』が一般的なルートになります。しかし、店長以降にスーパーバイザーやMDといった職種を挟む場合がありますので、一概に言えません。

アパレルプレスの役割

アパレルプレスは広報、宣伝などで販売促進する役割があります。いわゆるPRのプロですね。

アパレルプレスの「仕事内容」

  • 雑誌、TV、SNSを使ったPR活動
  • マスコミ対応
  • 展示会の管理
  • サンプル品の貸し出し

SNSやブログを使ったPR活動だけでなく、テレビや雑誌等で使われるサンプル商品などの貸し出しや、マスコミ対応、展示会のスケジュール管理など仕事内容は多岐に渡ります。
稀ではありますが、そのブランドの代表としてテレビ出演する事もあり、トーク力なども必要とされる場面があります。

アパレルプレスになるには?

アパレルプレスになるには

  • 販売員からの部署移動
  • 広告業界からのキャリアチェンジ

プレスになるには比較的ルートが限られています。一番現実的なのはやはり販売員として入社して部署移動をすることですね。

求人数は少ないと思いますが、プレスアシスタントといった職種もありますので、もし見かけたらすぐに応募してみましょう。

MD(マーチャンダイザー)の役割

MDは商品開発から販売計画までを取り仕切るプロデューサー的役割があります。

消費者のニーズや流行をキャッチして形にしていく事が役割になっています。その中には予算(商品の原価)も含まれますのでデザイナーとの兼ね合いがあるポジションになってきます。

MDの「仕事内容」

  • 市場リサーチ
  • 商品開発
  • 販売プロセス
  • 予算
  • 在庫管理

MDは、市場の動きや消費者のニーズなどリサーチするのが基本な仕事です。それを踏まえた売れる商品の開発、販売までのプロセス、予算、予想在庫などを計算していきます。
このMDも仕事の幅は広く、多くの職種の人と関わりながら自分たちの仕事をこなしていきます。

MDになるには?

MDになるには『販売員→店長→MD』が一般的です。
MDも国内では珍しい職種になり、中小企業のアパレルではエリアマネージャー的存在の人がMD、SVを兼任している事が多くあります。

ソーイングスタッフの役割

ソーイングスタッフは、布製品の縫製が役割です。

縫製は基本海外に受注するのが当たり前になっていましたが、最近では品質主義に加え、高度な技術を要する素材や縫製が目立つため、国内で受注する企業が増えてきています。

ソーイングスタッフの「仕事内容」

  • カッティングパーツを縫製

洋服、バック、アクセサリーなどのカッティングパーツを特殊な技法や方法で縫製していく仕事になります。中には一点物の縫製を任される事もあります。

ソーイングスタッフになるには?

ソーイングスタッフになるには服飾・被服系の大学や専門学校を通るのが一般的です。
販売員から転属するのは稀で、初めからソーイングスタッフとして入社する事が基本になっています。

テキスタイルデザイナーの役割

テキスタイルデザイナーは、生地をデザインする役割があります。

一つの商品に対して『繊維の選択』『縫い方』『織り方』『染め方』と生地一つに対してその商品にあった素材に仕上げるのがこのテキスタイルデザイナーになります。
簡単に言うと織物のプロですね。

テキスタイルデザイナーの「仕事内容」

  • 商品に適した生地、織り方、柄を決める
  • 商品の品質確認

テキスタイルを決める過程でデザイナーやメーカー、ソーイングスタッフいった開発部門での話し合いが重要になります。織物の開発はもちろん、製品の仕上がりチェックも重要な役割になっています。

テキスタイルデザイナーになるには?

テキスタイルは特殊で専門知識、専門技術が必要になってくる職種です。

  • 芸術系大学の染織関連学科
  • デザイン学科
  • 専門学校のテキスタイルデザイン科
  • 繊維メーカーでの勤務

テキスタイルデザイナーに関しては専門学校を通った方が一番の近道だと思います。アルバイトから繊維メーカーで働いて勉強することもできますが、やはり学校へ通って知識、技術を得る方が将来的に役に立ちます。

DB(ディストリビューター)の役割

DBとは全店舗の在庫管理、調整する役割があります。
各店舗の客層や売行き、在庫などをデータ化し、どこの店舗にどの商品を提供すれば在庫リスクがなくなるかを判断します。

ディストリビューター(DB)の「仕事内容」

  • 各店舗の在庫確認
  • 商品の店舗間移動指示
  • 在庫のデータ化

バイヤーやMDと連結して店舗在庫や倉庫在庫のバランスを調整します。PCを使用して各店舗の在庫状況を確認、それをもとに在庫不足、あるいは売行きのいい店舗に店振りするのが主な仕事内容になってきます。

ディストリビューター(DB)になるには?

DBになるための資格はありませんので誰でもなれる職種になります。

しかし、未経験から雇ってもらえるアパレルのディストリビューターは少なめです。なので、一旦違う職種の商品管理を経験してから、アパレルのDBになるのがいいでしょう。

SV(スーパーバイザー)の役割

SVとは本社所属の指揮官といったところです。基本的に本社、本部の意思をくみ取り、それを各店舗に伝え指導していく役割があります。基本的に複数店舗を担当するのでSVの他にエリアマネージャー、ブロック長といった呼び名もあります。

SV(スーパーバイザー)の「仕事内容」

  • 現場管理
  • 人材育成
  • 本社への状況報告
  • 店舗改善
  • 売上改善

SVは店長の一つ上のポジションと捉えていいでしょう。基本的に店舗の大まかな事を指揮し、どういった戦略を立てた方が良いのかアドバイスする立場にあります。

アパレルのSVになるには?

SVになるには、まずは店長の経験が必要になってきます。

店長としての実績を作りつつ、店舗運営や店舗管理のノウハウ、さらに経済学といった広い分野の知識を得ることが必要です。

わたしもSVになるために資格などを取得しました。(販売士、色彩、中小企業診断士など)

そういった前向きな努力が評価されてはじめてSVに抜擢されます。

EC(イーコマース)の役割

ECとはECサイトの管理・運営業務です。オンラインショップなどを中心としたアパレルに特化したエンジニア的存在ですね。ECだけでなく実店舗との連携も必要とされ、多方とのコミュニケーションが必要になる職種になっています。

ECの「仕事内容」

  • ECサイトの構築、管理
  • ECのPR
  • 在庫管理
  • ECサイト内のセールの提案

ECは基本的にサイト構築、管理がメインになってきますが、商品の説明やセールレター、ライティングなどのスキルが必要になってきます。

ECは今後重宝される

アパレルの今後を考えると、アパレル業界でもECが重宝され、ウェブに関する知識を持った人が重宝されるようになります。

わたしの知り合いでも、販売員からECに社内転職した人もいるので、独学でECを勉強してキャリアチェンジするのもいいですね。

まとめ

バイヤー、SVは比較的なりやすい職種になります。その理由は、販売員のスキルや経験が役立つことが多いからです。

バイヤーは流行や売れ筋などを考慮して買付をします。販売員の経験があれば流行に敏感ですし、売れ筋商品も把握できているはずです。
SVは販売員から店長、店長からSVといった流れになりますが、販売員からSVになった同僚も沢山います。

MDやVMDといった専門性が強い職種は、販売員からなるには少し厳しいです。
専門性が高い職種は、大卒から採用することが多く、最初からその職種として入社するのが一般的です。

もし、専門性が高い職種を希望するなら、今の会社ではなく転職してキャリアアップすることをオススメします。

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アパレル業界の転職サイト【クリーデンス】

アパレル業界の職種について説明している動画もありました。参考になると思います。