アパレル店員で役立つ『簡単な資格』ってあるの?
そんな疑問に答えていきます。
アパレル店員になるにはこれといった資格は必要ありません。なので資格に関してあまり重要視されることがないんですね。
資格を取る取らないは本人の自由ですし、資格を取らないからと言って給料を下げられる訳でもありません。
しかし、資格を取得することで自分の価値を上げられる事は確かですし、会社もそういった人間には対価を出します。
では、どういった資格を習得するとスキルアップし、年収が上がりやすいのか?
アパレルで使える資格は色々ありますし、比較的易しい資格になっているので少しの努力で大きなスキル&知識を得て人と差をつけておきましょう。
アパレル販売員が役立つ「簡単な資格」7選
まず、アパレルで使える資格を紹介していきます。アパレルに関係する資格って結構あるんですが、その中でも実務で結構役に立つ資格を重要度が高い順に紹介していきます。
- ビジネス実務マナー検定
- 販売士
- ファッション販売能力検定
- ファッションビジネス能力検定
- カラーコーディネーター検定
- 色彩検定
- 商品装飾展示技能検定
基本的に販売員に対しての資格なので、パタンナーやデザイナー希望の人にはあまり意味のない資格が含まれてるかもしれません。
さて、これらの資格の内容を一つづつ紹介していきますね。どれも検定レベルなので比較的取りやすい資格になってます。興味があるものから取得していくといいでしょう。
ビジネス実務マナー検定
ビジネス実務マナー検定の目的は、社会人としての行動、考え方、話し方、人間関係といった仕事を円滑に進めるための大きな基礎部分を作るための検定です。これはアパレル業界でなくても必ず持っておきたい資格ですね。
あまり必要性がないように思われがちですが、これを知っているのと知らないとでは雲泥の差があります。取得した人にしかわからない感覚が得られますのでぜひ取得してください。
3級、2級、1級とあって3,2級までが基本マークシートになっており、難易度的にも2級までなら比較的簡単な方です。ですが、1級になると記述問題にあり、2次試験では面接もありますので一気にハードルが上がります。
販売士(リテールマーケティング)検定
販売士検定にも3~1級があります。
- 3級:接客、販売の基礎
- 2級:仕入れ、在庫管理、人材育成の基礎
- 1級:経営戦略、マーケティングの基礎
販売士は販売員としてだけではなく、その先の店長、マネージャー、もしくは独立する時にもかなり役に立つ資格になります。とりあえず3級だけでも取れば仕事の質や考え方が変わり、仕事に対する面白味が増えます。
ビジネス実務マナー同様、1級になると途端に難しくなります。しかし、1級は経営戦略やマーケティングなどを学ぶ為、3~2級よりも内容はグッと面白さが増してきます。1級まで取得すると独立できるまでの基礎知識が手に入るので、あとは経験次第となります。
ファッション販売能力検定
ファッション販売能力は『ファッションに特化した販売能力の向上』を目的としています。
ファッションはアパレルと違い造形的知識(ヘアスタイルやメイク、小物を含めたもの)や技術も含まれるのでアパレルよりも少し幅が広くなります。
最近のアパレルでは、小物を展開するショップも増えた為、自分の会社に合わせて取得すると良いでしょう。
この検定は比較的簡単な分類に入ります。
ですが、マーケティングやマーチャンダイジングなどを学ぶことができるので、基本をちょっと知りたい人にはおすすめかもしれません。
ファッションビジネス能力検定
ファッションビジネス能力は企画、生産、流通に至るまでのプロセスを学び、且つファッションに特化したビジネス専門知識、スキルを習得するのが目的です。
ファッション販売応力検定と似た部分はありますが、こちらは『ビジネス』に寄っていますので、基礎知識というより応用、実務的といった感じです。
こちらも3~1級に分かれていますが、1級でも比較的簡単で、独学でも合格できる易しい検定になっています。簡単といっても実用的な知識が盛り込まれていますので、習得しておいて損はないでしょう。
カラーコーディネーター検定
カラーコーディネー検定には2種類のクラスがあります。
- スタンダードクラス(一般的な色の知識)
- アドバンスクラス(ビジネスに関する知識)
カラーコーディネーター検定は、『色に対しての心理』がメインとなる検定です。なのでカラーコーディネートで見た目を良くするというよりも、色の性質や影響、作用を重点とした見方なのでレイアウトやトルソーのコーディネイトを対象とした実務に役に立つ資格です。
可能であれば2つのクラスを習得するのが理想です。スタンダードで基本を覚え、アドバンスでビジネスに応用できるようになります。
色彩検定
色彩検定はファッション分野に強い資格になります。
ファッションセンスは才能が必要と思っているかもしれませんが、色彩を知れば才能は誰でも持つことができます。カラーコーディネート検定で色の心理を知って、色彩検定でセンスを磨けばデザイナーとしての道も開けるかもしれません。
カラーコーディネート検定よりも簡単で、色の基本が知れる資格です。店舗のレイアウトやトルソーのコーディネート時に役に立つことが多く、ポップ作成時にもキレイな彩で目を惹きつける事が可能になります。
商品装飾展示技能士
商品装飾展示技能士の目的は、お客に対して視覚伝達を有効にするための資格です。
これは入店する前に「入りたいと思わせる効果」と来店した後の「買いたいと思わせる効果」があり、『効果的な売り場作り』と『効果的な商品のプレゼンテーション』に繋がります。
売り上げが悪い店舗や立地が悪い店舗ほど、レイアウトの改善が必要な場合がありますので、個人のスキルとして持っておきたい資格になります。
これまでの資格と比べると難易度は高いですが、国家資格からいえば易しい分類に入ります。
合格率は3級で約50%、2級で約25%、1級は約35%になっています。
この資格はアパレル以外でも商業施設やインテリア業界などレイアウトがある店舗ならどこでも通用する資格になっているので、将来の為に習得しておくのもアリですね。
本当に資格は必要ない?
冒頭でも言いましたが、アパレルに必須な資格はありません。
販売士の資格を持っていなくても売上げがいい販売員はいますし、色彩を持っていなくても感覚でセンス溢れる色彩を生む人もいます。実際にアパレル業界でこういった資格を持っている人も少ないでしょう。
しかし、これからIT化が進むにつれて一般的な販売員の必要性はなくなり、これまで以上にプロの販売員が必須になってきます。そういった事から早い段階で個人の差別化を図るためにも資格を取得し、スキルアップをしておく必要があるんですね。
資格を習得した方がいい人
- 売り上げを伸ばしたい人
- 早く管理職になりたい人
- 将来独立したい人
- 人と差をつけたい人
- アパレル業界で生きていく覚悟がある人
- イヤな上司より上に立ち、ひれ伏したい人
最後の理由はジョークですが、でもこれも立派な理由です。資格を取るのは何より自分の為であり、自分の将来を明るくする為の道具です。仮に資格を習得して、結果アパレルから離れる事になっても資格を習得した経緯や経験、知識は無駄になりません。
お金と資格はあっても困らないんですね。
資格を習得したら年収は上がる
「この資格を取得すれば手当がつく」といったアパレル企業は少ないと思いますが、資格を習得して経験を積むと個人や店舗の売上が目に見えて良くなります。
手当を取得しただけで給料が上がるよりも、数字で示して役職を就けてもらう方が年収は良くなりますね。
仮に満足いく年収にならなくても転職する際にはかなり有利に動くことは間違いありません。
転職する事で年収を大幅に上げることができますし、他の企業からのヘッドハンティングの可能性も少なからずあります。一度アパレルの平均年収を参考にして転職するかしないかを考えるのもいいでしょう。
まとめ
- 資格の難易度は易しい
- 資格を取らない理由はない
- 資格を取っても困らない
- 資格で年収が上がる
- 資格は転職に超有利
唯一のデメリットといえば勉強する時間くらいですね。
でもこの時間で会社内で重宝されたり、年収が上がったり、自分に自信を持つことができるのであればデメリットとは言い難いと思います。
もし勉強する時間がもったいないと思う人は、とりあえず色彩検定を習得してみてください。色彩を習得して「やっぱ意味ねーな」と思ったらそれ以降資格を取ることを止めていいと思います。
とにかく一度は資格を習得しましょう。
きっと違う景色が見えるはずです。